読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

コントラバス弾いとるんじゃけぇ

旅は道連れ世は情け

岡大オケ サマコン2016

管弦楽

こんばんは。

 いやー、大学オケ巡り、本当に面白いと感じました、たじゃすです。

 ●はじめに

 色々と、これが中四国国立大学オケの雄だと言わんばかりの状態でした。ホールも名ホールと噂に聴く「岡山シンフォニーホール」で、集客も目算で1000人を越えてて、ロビーやら階段やら至る所にスタッフがいて、OBOGが多いからか賑やかなロビー。他大学に比べて若さも感じたのもあり、開演前の状態は吹奏楽の強豪校の雰囲気ありました。

 

シベリウス交響詩フィンランディア

 セミプロかな?と思う程に、楽譜が映し出されるかのような整った演奏。初めはホールトーンのおかげか?と思いましたが、音を当てるのではなく、置いてくる感覚を中四国国立大学オケで見れるとは思わなんだ。しかも、それをしつづける…基礎技術は申し分なしでした。表現の域まで悠々と達しており、シベリウス独特の重さを感じられた。

 まぁ、強いて言うならば、僕の座った位置が良くなかったのかもしれないが、客席の埋まり具合とホールの広さによって臨場感というものはあまり無かった印象があった。いや、強いて言うならばですよ?客席が埋まるが故の悩みってのは上手いオケじゃないと抱けないんです。

 

グリーグ組曲ペール・ギュント」より第1・2組曲

 上手い。これは上手い。弱奏の表現が抜群でしたわ。ペール・ギュントの弱奏は奥行き出さないと面白くないという、本当に難しい曲だと思っていて、そこまでアマオケに求めるのは酷でしょー…と思っていましたが、弦セクの統制の取れたボウイングと擬似エコーとまでは行きませんが、管楽器のバランスが見事で弱奏が光った奥行きのある演奏でした。

 ただ、そこに注力しすぎたのか、空間拡縮の幅といいますか、フレーズ初めの音強に依存してしまうといいますか、プラマイ2(pp←mp→f、p←mf→ff)あたりの幅だったかなぁと感じました。これは全員が高水準であるが故に、推進力の核がまとまってなかった辺りに原因があるのかもしれない。とはいえ、この曲の弱奏を制しただけで、旨みを十分に引き出しており、とても良い演奏だったと心底思う。

 何よりも保科夫人のソルヴェイグの歌は、その奥行を更に引き出した美しい歌でした。

 

リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」

 さて、肝入りのシェヘラザード。なんですかね、あのコンミス様は。卑怯でしょう。今思い出してもズルい。絶対にコンクールとか出てると思いつき、今しがた失礼ながら名前で検索させていただきましたが、一応は出てこないので、純粋に岡大オケ様の至宝と受け入れましょう。

 さて、そんなコンミス様を筆頭にチェロ、ファゴットを初め各種ソロのオンパレードのこの曲を難なく弾いていくんですよ。しかも、随所に小技といいますか、Tpのタンギング、フルートの包むような空気のヴェール、Tpのタンギング(大事なことなので2k)などで魅せてくるわけです。本当にね、上手すぎやしませんかね。

 (めっちゃテンション上がってますが、実はワタクシこの曲があまり好きではありません。それはどうしてもテンションの不均一さを感じてしまうからです。いや、物語としてきっちりと流れてるんですけどね、Cb奏者だからか知りませんがもっと重なっていて欲しいと思っちゃうんです。)

 その中で、岡大オケはオケ全体で物語を共有出来ており、その情景をしっかり描き切ったと思います。リムスキー=コルサコフは記譜法というか楽譜から強い意志が感じられる気がしていて、その指令を聞くだけで疲れちゃって表現出来ない事が多いと勝手に思ってたんですが、そこまでやりきったというのは、本当に情熱と理性の両立の成せる技だなぁと感じ入りました。

…さて、物言いしなければ気が済まない訳ではありませんが、少し物足りなかったのは、前述のとおり強烈な理性が求められるこの曲だからかもしれませんが、重心が美しく垂直であったように感じられます。オール現役なのに、ちょっと自律心強すぎやしませんかね。あれはあれで素晴らしいんですが、僕はもう少し攻めっ気のある演奏の方が好きですね。いや、こんな言い方しちゃうと、プロの音源比べの時みたいな書評になっちゃう、恐ろしい。

 ごちゃごちゃ書きましたが、コンミス様の演奏は是非聴くべきかと!8月に京大オケとジョイントコンサートでもう1回シェヘラザード弾くらしいですよ??…DVD売って下さい^^

 

●いろいろ

 僕は今回、中四国国立大学オケという括りで聴きにきましたが、岡大オケの目指す所は京大オケなんだと強く感じました。京大オケは京大オケで、先日のサントリーホール公演で、ワセオケを超えたとまで言わしめてたりするので、高みを目指してる団体の凄さを目の当たりに出来たのは嬉しかったです。本当にブラボーでした!!!

 

f:id:kaze_no_ta_chan:20160712234234j:plain